イーサリアム(ETH)

イーサリアムは

ビットコインと並ぶ仮想通貨の一つです。ただし、ビットコインが「デジタルゴールド」と呼ばれるのに対して、イーサリアムは「デジタルオイル」あるいは「世界のスーパーコンピュータ」のように表現されます。なぜなら、イーサリアムは単に価値を持つデジタル通貨だけでなく、その上でさまざまなアプリケーションを動かすことができるプラットフォームでもあるからです。

さて、ここでイーサリアムの発行上限について説明します。ビットコインはその供給量が最初から決まっていて、その最大数は2100万枚です。つまり、これ以上ビットコインは作られません。しかし、イーサリアムはそうは設定されていません。イーサリアムの供給量には明確な上限が設定されていないため、理論的には無限にイーサリアムを生み出すことができます。

ただし、イーサリアムはその発行量を制御するための仕組みが存在します。それが「イーサリアム2.0」の導入に伴う「Proof of Stake」(PoS)というシステムです。PoSは、通貨の供給量を管理するための新しい方法で、これによりイーサリアムの発行量は時間とともに減少していきます。

さらに、2021年には「EIP-1559」という改善提案が導入され、イーサリアムの一部が取引ごとに「焼かれる」(つまり消滅する)ようになりました。これにより、イーサリアムの供給量はさらに抑制され、長期的には供給量が減少する可能性があるとされています。

イーサリアムの特徴の一つは、「スマートコントラクト」と呼ばれるものを使うことができることです。これは、特定の条件が満たされたときに自動的に行われる契約のようなものです。例えば、あなたが友だちに「明日のテストで100点取ったら、お菓子をあげる」と約束したとしましょう。これは普通の約束です。でも、この約束をスマートコントラクトにすると、明日のテストで友だちが100点を取ると、自動的にお菓子が友だちのもとへ送られるようになります。

さて、イーサリアムは「NFT」というものを作るためにも使われます。NFTは「Non-Fungible Token」の略で、「交換不能トークン」を意味します。これは、デジタルの絵や音楽など、ユニークで一つしかないものを表すためのものです。イーサリアムのブロックチェーン(これは取引の記録を保存する長いチェーンのようなものです)を使って、誰がそのNFTを所有しているかを追跡することができます。

しかし、NFTを作るにはコンピューターに詳しくないと難しいかもしれません。まず、あなたがNFTにしたいもの(例えば、あなたが描いた絵)をイーサリアムのブロックチェーンにアップロードします。次に、そのNFTを人々が見て、買うことができる場所を選びます。これは「マーケットプレイス」と呼ばれ、オンラインのショッピングサイトのようなものです。そこで、あなたのNFTが売られるたびにあなたにおお金が入るように設定することもできます。

でも、注意が必要なことがあります。NFTを買うときには、そのマーケットプレイスで使えるデジタルのお財布が必要です。そして、そのデジタルのお財布には、マーケットプレイスで使える仮想通貨(たとえばイーサリアム)が入っていないといけません。そして、NFTを買ったり売ったりするときには、手数料がかかります。これは、店で商品を買うときに税金がかかるのと同じようなものです。

また、NFTはコンピュータの電力をたくさん使うので、地球の環境に悪影響を与えることもあります。なぜなら、NFTを作ったり売買したりするたびに、コンピュータは難しい計算をしなければならないからです。これは、大きな工場がたくさんの電力を使って商品を作るのと似ています。

以上が、イーサリアムとNFTについての説明です。これは少し難しいかもしれませんが、これが新しいデジタルの世界の一部です。だから、これらのことを理解することは、未来のインターネットの世界を理解するためにとても大切です。